
お餅
鏡餅の形は平たく、満月の様に丸く、どっしりとしています。その形は一説には人の魂がこもる心臓を模したと言われ、社会や人間同士の付き合いが円満である事を現しているといいます。満月を別名「望月」と呼ぶ事から、鏡餅を拝むと望みを叶えられると信じられてきました。
この満月型の餅は、天皇の神器である「三種の神器」鏡・剣・勾玉のうつの一つである銅鏡の形に似ているから、鏡餅と言われるようになったといいます。
俳句では「餅」は冬の季語で「鏡餅」は新年の季語とされています。
やはり鏡餅はお餅の中でも特別な存在なのですね。菱餅、桜餅、柏餅、など沢山の行事のためのお餅がありますが、お正月の鏡餅やお雑煮は、やはり一番神々しいですね。
そもそも餅は稲作文化と共に日本に伝わったといいますから、古代から食べられていたようです。奈良時代や平安時代になると文献に残されていて、神が宿る特別な食べ物として行事には欠かせないものであったようです。
お餅は古代から日本人に食されていて、時代を越えて、形は変わっても、その神々しさは変わらず大切にされていますね。お煎餅にしたり、お汁粉にしたり、庶民にも広まり、お米が主食の日本人には、今でもやはり特別な食べ物ですね。